Apeall from Lee Kang-Il ――   PEACE AND NO DRAFT ALLIANCE 

2007 8 11  
PANDA 1st EVENT SPEAKER


 私は韓国で活動しているPANDAのメンバーであり、昨年東京で行われたイベントのパネルであったイ・カンイルである。
去年東京で過した頃が昨日のようだが、もう1年をとっくに過ぎ、3回目のイベントが開かれたことに驚きながら、この文を書くようになってとても嬉しいのだ。

私がキムソンハと知り合ったのは2007年、軍に服務中であった。
私は韓国政府により徴兵され、2005年から2007年までの服務を命じられ韓国陸軍の工兵部隊に入隊した。当時の私は徴兵拒否や軍服務問題に関しては全く興味がない、逆に軍隊は行くべきものであると考えていた。
しかしこうした考えは軍隊に入った途端、ぶち破られた。

地獄のような軍生活を始めてから一年が過ぎ、更にまた6ヶ月が経った頃、そろそろ軍に慣れたものの、私の心の中には軍隊に対しての不満と憎悪では済まない呪いの気持ちが入ってきていた。
丁度その頃、はじめて軍隊内にネットカフェが設置され久々に外の世界の情報を楽しんでいた。
そんな時突然、「自分のような奴が他にも居るだろう」と思っていろいろ検索してみると「朝鮮社会」「死にそう」といった文が引っ掛かった。
そのサイトは Kimbros(キムソンハ)のブログであった。本人は日本に留学中のようだったが、それは私とは関係の無い事でただ文の一つ一つが韓国社会の矛盾と横暴を    暴くような、まさに自分が探していた奴だということに気付いたのだ。

そこで、そのブログに私も心に刻まれた怒りを書き込んでみると、こいつは結構話が通じる奴である事がわかった。また驚いた事に彼と同じ大学に私と最も仲の良い子が在籍し、2人が知り合いであったことを知った。
話を聞いてみるとどうやら二人で面白そうなことを企画しているようで、私も入れてもらうことにした。
それで1回目の企画に参加することとなった。

暫くしてから遂に軍隊を除隊すると、直ぐに日本に飛んでいった。日程がきつかったがとくに問題は無かった。着いてからは友人の家に泊まる事にして、何日か後になって初めてkキム氏と会う事になった。特にどんな人間なのか期待していたわけではないので印象はなんとも言えない。
それよりその場の雰囲気、言葉の違うこと・何か本格的な雰囲気だったので小さい集まりを考えていた私は驚いて気持ちが萎縮した。

後でわかったことだが金氏も当時私を怪しいと思っていたようだ。「もしかして全部やめて逃げるかもしれない」ということで友人に私が逃げられないように頼むことまであったようだ。

私は「やるとしたらやる」というタイプの人間ではないが、それでも日本まで来たのに逃げるつもりも止めるつもりもなかったのだ。 
とにかく金の心配を後にして企画当日までは一所懸命遊んで当日軍隊について発表した。
会場の雰囲気は思ったより楽でそんなに緊張することはなかった。
終わってから様々な方と話もした。どうだったかと云えばとても意味深くて楽しい時間だった。

イベント後、日本から帰ってきて金氏とも連絡を続いていたが、暫く経ってから彼が「これで終わりにはしたくない」という話をした。
それで手伝ってほしいと言われたような記憶するが、とにかく私も何か良いことをしたかったのでPANDAに入ることにした。


大韓民国軍隊に忠誠を尽くせない、いや尽くしてはいけない理由を並べればこのようである。

1:兵士の奴隷化 − 軍幹部層が兵卒を無賃金の「私的奴隷化」するのは昔からの軍の病気である。
将校のペット管理、家の修理、引っ越しの手伝い、子女の宿題の代行、幹部主催のパーティースタッフ、数えられないほど多い不合理が無制限無賃金労働力で行われている。
幹部の1時間の訪問準備のため、奴が車中安らかであるために数百人の兵士を動員し道ばたの石を綺麗にする作業なんかは当たり前のことである。
奴らと奴らの家族の安らかさのために兵卒を奴隷にする幹部層が国への忠誠を叫んでいても兵卒の立場からするとクソみたいなものに過ぎない。

今まで軍改革などを叫ぶ多くの政治家や将軍たちをみてきたが、彼らの口から兵卒を彼等の息子のように扱といった、こうした問題を解決するという言葉は一度も聞いた事がない。 

何故か?
奴らにとっては損になるからだ。


2:軍で事故死した場合 − 軍で安全を無視し強制する業務で発生する事故の場合、殆どは脅迫と懐柔によって兵士のミスであるように書類を直すが、もちろんそれによって一生続く障害を与えられることになっても少しの補償はない。
実際に私の後輩が軍のミスで障害者になった場合も部隊の幹部層は彼の親を説得して本人の所為に処理することを命じたほかには何もしていない。

また、当時軍事業務中、死んでしまった兵士の親に軍から慰労のため、葬式のためだとお金を渡すと、その親が絶叫しながらその金を千切って投げるのを私はみたことがある。 ぱっとみても高校生のお小遣いくらいの金額であった。


3:日常的な軍の腐敗 − 韓国軍にいったことがある人ならニュースである種の動物が「集団死した(例:BSE・鳥インフルエンザ)」ということが流れると、軍の食事にその肉がたっぷり登場したという経験があるはずだ。兵士の健康状態を考えるならありえないことである。
また将軍の息子は結婚紹介会社のリストで人気度が高い理由も考えてみる必用がある。
社会的にそんな偉い権力でもないのに何故だろうか、収入が高いから?あるいは収入は低いが元々彼らは金持ちであるからか。メディアによれば大韓民国の軍隊は兵士のための福祉費がとてもたりなくて困っていると言っているが…

彼らが色々な手段で裏で掠め取っている金の10%だけでも所属部隊にカンパしてくれるなら今とは比べられないほどの軍福祉施設ができると私は信じている。
訓練兵のとき例外なくカビが生えているトレイに、洗うことも許さず、その上にお腹がすいている訓練兵の飯を乗せて食べさせたり、サイズも無い服をきて0度を下回る天気の中、訓練をさせて集団風邪になるような…

血が流れている魚を夕食に与えて夜になると皆が腹を下してもトイレに行く権利さえ与えられない軍隊。 

全てのことを彼らは「訓練」であると合理化したが。

これは訓練ではなく犬好きの人に犬食肉センターでみるような惨事を見させるのと同じような虐待にすぎない。
これら全ての問題を解決するためにはどれくらいの金がかかるだろう?
武器を買うために数千億を平気で払う彼らがこの問題を解決する金がないということか?
無給兵士の福利厚生には興味がないだろう?

上の状況が改善しない限りは大韓民国のために命をかける根拠はないと思う。


今の状況では家族を守りたいならば海外に連れていくのが当然である。
大韓民国で生まれたから理由なく忠誠を尽くせと?国家に名誉を掛けて命を捧げた家系の人間で偉くなった例があればいってご覧。抗日独立軍の子孫になんの恩恵があるか(注1)
朝鮮戦争で命を無くした国軍兵士の家族が幸せになったのか。最近では西海岸での交戦(2002年)の戦死者の家族に何が与えられたか?
命を掛けて浸透作戦を行った北派スパイ達は国家から何を与えられたか?

動物扱いをされながら3年を無駄にしても、女の人に軍隊での経験を話せば訴えられる(注2)
軍服務が就職に与える影響とは、女性に比してその時間を無駄にしたペナルティに過ぎない。
(軍で動物扱いをされている間、自由恋愛をしてスタバでコーヒを飲んだはずの、、海外留学経験や、各種資格を取っている同じ年の女性たちと対等に競争して勝たなければその後食って行くことができない。)

よく考えてみろ。論理的に歴史が証明するように大韓民国の軍隊のために命を掛けるということは、国を守ることではなく家族や自分の子孫の未来を破壊することだ。

結論は軍隊を無くそう。出来れば自衛隊も無くそう。その後は喧嘩が好きな奴らのみで戦っても殺し合っても構わない。
罪の無い人々を強制的に動員するな。
個人の自由と権利を抑圧する韓国徴兵制は必ず無くさなければならない。


注1:
この人は独立軍の子孫である。
注2:軍隊内での性的な話しをして女性から訴えられた事件があったらしい。


 

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